八本足の蝶


八本脚の蝶

こちらのブログが書籍化されたものです。

メンヘラ文学の最高傑作だと思います。作中で紹介されてる書籍を生あるうちに読破できる自信がない。物語をこよなく愛した彼女の読書量はすさまじく、ジャンルを問わず読める才能あふれる印象です。でも足るを知るというか、悟ったりこの世に見切りをつけるのも早かった彼女。

世代は一回り上の方ですが、同じ先生に学んだこともあるので親近感があります。

普通の女の子と編集者として表現者として鋭いものの見方がアンバランスなようで絶妙なバランスで同居していた人。

この作品は、読むというより点滴として体内に取り込んだ気持ちになりますのでご注意ください。

天地明察


天地明察

先輩と一緒に外出した電車の中で、冲方丁の「光圀伝」の話で盛り上がりました。その流れで私が、「天地明察もすごく面白いですよ」っておすすめしたのでメモ。

渋川春海(安井算哲)が主人公の歴史小説です。
将軍家の碁打ちだった算哲が、数学・天文学の知識を買われて改暦の事業に全身全霊を尽くす生涯が現代人に親しみやすく描かれています。保科正之や酒井などの武断政治から文治政治に切り替えていったサイドストーリーも面白く、とくに親友の関孝和、水戸光圀、後妻の「えん」など、登場人物が全員良い人で清々しいのです。

時代背景は江戸の前〜中期の花のお江戸時代で特に事件も少ないところで、算哲がちょっとオタクっぽく描かれてて、ひたむきな情熱がたまらないです。