2021 ワクチン接種記録

土曜日の午前中、小さな医院はごった返しの密であった。10席ほどの待合室に30人以上が詰めていて、昔ながらのビニールスリッパは早くも足りず、間隔を取るために貼られた床のテープは機能していなかった。

普段は「もの忘れ外来」や「リウマチ」をメインに診察している病院で、この状況を知らずに来た常連客は「平日きてください。薬だけなら出せます。」と追い返されていた。

早めに来たので座席もスリッパもゲット済だったのだが、待機していた15分間、ひっきりなしに人が入って来る。50人近くなったあたりで外にも並び出したようだ。

他の接種会場もこんな感じなんだろうか?

開始時間の5分前にアナウンス。

「これから12名の名前を呼びます。名前の順に履物を持って廊下に並んでください。接種して休憩したあとは別な出口から出るのでここには戻ってきません。はい、●●さん、××さん、、」

一巡目のグループで名前を呼ばれたので、誘導に沿って廊下に整列した。

廊下の先は2Fに続く階段が見え、これからどうなるんだろう?と考えていたら、時間ちょうどに2Fから声がした。

「それでは1巡目の12名の方上がってきてくださいー」

2Fは、診察室の間仕切りを取り払ったワンフロアになっていた。施術台や事務椅子が距離をとって等間隔に並べられ、一人ずつ名前をチェックして座らされた。

医師が問診票を読みながら、持病や質問がある人に声をかけていた。

「アルコール消毒だめな人いますかー?」

「接種について質問がある方いますかー?」

私の隣の女性から声が上がり

「あのわたし実は今年の5月にかかったんです

「あ、では打つ時詳しく聞きます」

なんて場面も。

「これから注射していきますので、肩を出してください。そのあと15分休憩したら、2Fの出口からおかえりください。」

自分の番が来て左肩にプスっと一発。

呆気ない普通の注射であり、

「大騒ぎするほどのことではないな」

が感想。

休憩中は、5月にかかった女性と、その人が話し相手に捕まえた更に隣の人のおしゃべりを聞いていた。

ごく軽症だったが入院した。その病院は同じくらいの症状の患者専用で、テレビで報道されてるより隔離の度合いや制限はユルかったし、誰も重症化しなかった。と、のほほんと語っていた。

15分経過し、階段の下からは2巡目の点呼の音声が聞こえてきた。具合が悪くなければ帰ってどうぞと促され、帰り支度を始める。

何やらめんどくさそうな人に長めに捕まって応対を終えた医師が接種券を手渡しながら

 

「来年は絶対やらねー」

 

と笑っていた。

鼻からスイカではなかった(後編)

0:00 夫着&診察

夫が到着。パートナーは24時間面会OKなので助かる。
助産師さんの代わりに腰をさすってもらったが、助産師さんのほうが上手だな。
強さより密着感?フィット感のほうが重要。
医師が診察に来て、子宮口7cm開いてますね〜ということで、この痛みは本陣痛認定です。

でしょうね。痛いよ。
(無痛分娩の場合はここらへんで麻酔開始するそう。納得。)

0:00-4:00 激痛

痛いけど子宮口が全開ではないからまだ産んじゃだめなんです。
子宮口が10cmになったらいきんでOK。あと3cm。
ドラマの出産シーンで苦しんでるのはこの状態。

このとき、痛み無しを0、DEADを100だとすると、
プログレスバーが0から99まで20秒かけてぐぐーっと上昇して、99のところで20秒ステイ、そのあとまた20秒かけて0に戻っていく感じ。生かさず殺さずで今まで感じた何とも違う。やっぱりその20秒間は死ぬほど痛い。
1時間に10〜20回くらい20秒死ぬほど痛い」

これに4時間耐えました。
鼻からスイカなどとポップなものではないな。と
本気で死を意識したかというとそれはなかった。本能的に、とてつもなく痛いけど大丈夫なのだ、という感覚アリ。
よくできてますね。

4:00 ご対面

子宮口全開ですね、ってことで、ここからは耐えないで力入れて産んでOK。
「先生来るからちょっと待って」と、分娩台をお産の形にトランスフォームして、思いっきりライトが点いて、室温が高くなる。このとき、ベッドに据え付けてあったテーブルがメガネを乗せたまま撤去されて裸眼で挑むことに。
裸眼視力、0.02だったっけ・・・全然見えない。
変わらず痛いんだけど、同時にいよいよ出てくる感もある。
ジェットコースターの「今から下ります」で背筋がゾワゾワする感覚が痛さに加わり、割と嫌いじゃなかったり。
助産師さんの合図に合わせていきんでたら、
「次で出るから、そしたら力入れなくていいから自然に呼吸して。」
だそうです。なぜ次出るって分かるんだ・・・
ここも事前情報で

「頭がはまってるのが分かる」
「”降りてきてる”のが分かる」
「出てくる感じもある」

と聞いていたけど、下半身が強張って感覚まるでナシ。でも出てくるみたいだからやるしかないので、
いきんだら「ほぎゃー!」って出てきました。おお!ようこそ!

感動はまだなくて、

「終わった・・・・」

って思いました。

5:00 激痛その2

傷が深かったみたいで、縫合処置がめっちゃくっちゃ痛かったです。
こんなに痛いなんて聞いてないよ。
ノコギリの刃でギコギコやられてる感じで殺意を感じた。40分くらいかかったかな?

鼻からスイカでは、当然ない。
夫は「終わった〜」みたいにくつろいでいて、その姿でイライラポイントカードにスタンプ3倍くらい押されたので、我ながら理不尽だなあと思った。

痛いけど、赤ちゃん抱っこして、診察して〜と作業は続いて、

医師が「とりあえず今のところは傷OK。でも血の塊ができてたらもう一回縫直し」
と不安を残して去っていったところで終了。

まとめると、

「会社なら休むレベルの痛み」が10時間続いて
1時間に10〜20回くらい20秒死ぬほど痛いイベント発生」に4時間耐えて
シメにノコギリで通り魔に40分間襲われる

痛さのトライアスロンって感じです。
鼻からスイカって誰が言い出したか知らないけど、私はこんな感じでした。

 

鼻からスイカではなかった(前編)

出産の痛みは「鼻からスイカが出るくらい痛い」と言うけれど、そうだったかなあーと1年経った今でも思い続けているので書いてみる。

想像とだいぶ違ったもので。

予定日の1:00 破水

とくに陣痛の兆候がなく、予定日より遅れるエピソードを多数聞いていたので「予定日」って目安だよなあと考えながら
いつも通りに就寝したら、お腹の奥で水風船が割れるような”パッチン”と小さな破裂音がして、思いっきりバシャー!って破水。
病棟直通電話に電話すると、「入院準備持って来てください」
家から病院までの最短ルートは「徒歩」
普通に歩ける状態ではないので予定外に陣痛タクシーにTEL→15分でサッと来てくれた。
予約しといてよかった。
(運転手さんが、何階ですか?階段ですか?下まで降りられそうですか?と細かく心配してくれ、希望すれば玄関前まで迎えに来てくれそうだった。)
運転手さんは「もっと痛がってる苦しそうな妊婦さんを運ぶ事もあるので慣れてますよ〜」と話してくれて、そういえばまだ痛くないなーと思う。破水してバスタオル敷いてる以外はこの時まだ余裕。

1:40 病院着・入院

診察の結果「破水してますねー」
あれだけバシャバシャでてたので、「そうですよねー」と思った。

・すぐ生まれる気配はない
・破水すると24時間以内に陣痛が来る可能性が高い
・感染症予防のため20:00から抗生剤の点滴を打つ
・24時間待って陣痛が来なかったら、場合によっては促進剤

という説明を受け通されたのが、入院の個室ではなくてLDRというお産する部屋。
何も事情を知らない夫は、ここが入院する個室だと思ったらしく、クローゼットのハンガーにカーディガンをかけたり荷解きを始めたが、めんどくさいので説明しなかった。
一応、ピンクのガウンとレッグウォーマーというお産用の服装に着替える。

することないね・・・。

まだ時間がかかりそうだし、家に帰って寝てきたら?と夫を家に戻した。
「朝食は玄米と白米どちらがいいですか?」と言われ、玄米をオーダーして就寝。
緊張してウトウトしかできなかったけど・・・。

8:15 朝食

玄米食が運ばれてきて、完食。おかずは出汁が効いてて美味しい。
テレビはどのチャンネルも台風19号のニュースばかりでテロップがベタ張りだ。
速報の音が流れるたびにソワソワ。あの音神経にくるよね。
歯磨きしたいし、トイレ行きたいけど、お腹にNSTのモニター(胎児の心電図)の管がついているのでベッドから移動できない。ナースコールするか迷っていたら助産師さんが来てくれたので、外してもらった。
「まだ痛くないですよね、11:00頃また付けましょう」だって。
一旦解放!

11:00 夫着

何もすることもないが、じゃあ1人でどっか行く気分かというと、待つ側もそういう気分でもないんでしょう。雑談。
歩いた方がいいかなーと病棟内を1周すると、破水してて歩くたびにジョワーっと出てくるので、おとなしくしていることにする。新生児室には生まれたての赤ちゃんがいっぱい。
出されたお昼ごはんを食べながら、助産師さんに
「今ってどんな状態なんですか?」と聞いたら、
「定期的に張りはあるけど、まだ痛くないんですよね?まだまだですね。」だって。
またお腹にNSTの管を付けられる。
昼食も玄米で、「白米に変えてくれ」と言わない限り玄米が出され続けるようだ。

14:00 ちょっと痛くなる

「おお、お腹が痛いぞ」

という感覚が定期的に来るようになる。間隔は15分〜30分置きで、我慢できるのでまだ余裕。助産師さんは2-3時間置きに様子を見に来て、NSTのグラフをチェック→ちょっと雑談の繰り返しだったが、たまーにバタバタ来て私の部屋から何かの機械をワゴンでガラガラ持っていったり、誰かと部屋を間違えられたりした。
まだ生まれないと言われたので、「17:00頃夫は一旦帰宅して仮眠。明日休みます連絡などをして0:00頃また来る」という作戦にした。解散。

18:00 夕食&痛い・・・

助産師さんが来るタイミングも分かったので、次のタイミングでトイレ行きたいと言ってみよう、を念頭にスマホいじり。
ティッシュと「さらさらパウダーシート」のごみがテーブルの上に溜まってきて、捨てたかったがゴミ箱が遠い・・・
痛みの間隔は10分くらいで、「あーイタタタた」が気持ち長くなってきた。
これを、「会社なら休むレベルの痛み」と表現しておく。
破水から始まったのでもう病院にチェックイン済だけど、家で陣痛待ちしていたらこのタイミングで病院に連絡したと思う。

19:00 痛い

助産師さんがベタ張りで、腰をさすってくれるようになる。
更にベテランぽい助産師さんが頻繁に来て顔を出すようになる。
予告通り、感染症予防のため20:00から抗生剤の点滴をしますとのこと。

20:30 点滴開始&着替え&シャワー

点滴開始し、更にベッドから動けなくなる。
今まで左横向き寝で寝ていたところ、「羊水減っていて赤ちゃんが苦しくなるかもしれないので、あぐらかいてもらえますか?」と言われ、ベッドのリクライニングを最大に立て、背にもたれる形であぐらをかく。陣痛がきたら突っ伏してやりすごす、の繰り返し。
「トイレ行きたい」と申し出たら、
「行けるなら今のうちに行っておいたほうがいいですよ。浴びられるようならシャワー浴びてもいいですよ!」とのことで、点滴の導入針の部分にビニールを巻いてもらった。レンタルですけどよかったら〜ということで、お産着の着替えも貸してくれた(退院のとき別途加算されていた!)痛みの合間にささっとお湯を浴びてリフレッシュ。
ドライヤーを持ってきてくれたけど、髪の毛を洗って乾かすまで成し遂げる勇気はなかったので手をつけず。
鮮血が出て(おしるしというやつか?)申告したら、「あとで先生に診察してもらいましょう」
ベッドにもどって引き続き助産師さんにさすってもらう。
そうこうしているうちに23:30になり、あー0:00頃夫が来るんだったーと思い出し、
「痛くなってきたので、助産師さんにマッサージのやり方教わって」とだけ連絡して、集中!

ここからが痛みのピークです。つづく。