月と六ペンス


月と六ペンス

最近Kindle Unlimited(月額読み放題)で昔読んだ小説を読み返しています。
その一冊がこれ、ゴーギャンの一生をモデルに描いたフィクション小説です。

イギリスで何不自由ない株式気仲買人だったストリックランド(ゴーギャン)が40歳にして突然家族を捨てパリへ。そこでホームレス同然の暮らしをしながら画を描き、やりたい放題、心配して様子を見に来た友にも冷たくで小馬鹿にした態度をとります。
その才能を認めて世話を焼いてくれた画家の知人の妻と不倫し、捨て、ホームレス同然の暮らしをしながらタヒチに逃れ、晩年に病に冒されながら求めた美を大成する様子をストリックランドの知人としての小説家(私)目線で描かれています。

家族の裏切り、不倫、冷徹さ、芸術家の放蕩生活、ドロドロの昼ドラのようなキーワードの小説なのに、読み終わった後はとても清々しく清廉ささえ感じました。

なぜこの小説を13,4歳だった当時の私が呼んで面白いと思ったのかということが謎です。当時シャーロック・ホームズが好きだったからイギリスを舞台に友人目線で描いた小説だから気になったのか、後半ハンセン病を患っていく様子のグロテスクな描写が好きだったのか。

パリ、ロンドン、南国の景色を思い描く力も、不倫、脱サラ、闘病などの情熱を推し量る人生経験もなかったはずなのにね。

今は多少経験を積んで、不倫、脱サラ、難病、放蕩が与えるインパクトを当時より知っているし、異国で大人ひとりが生きていくことの難易度をもろもろのリスク込みで見積もりできるようになった。(と、思い込んでいる。)

20年後に読み返したらどんな感想をもつんでしょうか?

20年前の読書感想文は残っていないので、2017年の感想文は残しておこう。